型式:DAA-NHP10-AHXEB(J)
トランスミッション:電気式無段変速機
全長:4,070mm
全幅:1,695mm
全高:1,455mm
ホイールベース:2,550mm
車両重量:1,100kg
車両総重量:1,375kg
エンジン型式:2NZ-FXE
エンジン種類:水冷直列4気筒DOHC16バルブアトキンソンサイクルEFI VVT-i
総排気量:1,496cc
圧縮比:13.4
燃料タンク容量:36L
最高出力:74PS/4,800rpm
最大トルク:11.3kgf・m/3,600rpm~4,400rpm
モータ型式:1LM
モータ種類:交流同期電動機(永久磁石式同期型モータ)
モータ最高出力:61PS
モータ最大トルク:17.2kgf・m
JC08モード燃費:34.4km/l
最小回転半径:5.7m
タイヤ:195/50R16
ホイール:16*6J
サスペンション:ストラット(スタビライザー付き)/トーションビーム
ブレーキ:ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング式ドラム
メーカー希望小売価格:2,332,800-
当該車両価格:2,749,637-(税金・諸費用114,437-)
昨年6月に2度目のマイナーチェンジを受け、よりブラッシュアップされたアクア。
これまでのG'sに変わり、スポーツグレードかつトップグレードのG”GR SPORT"(以下GR-S)が昨年の11月に追加されました。
そしてなんとこの度、トヨタレンタカーがGR-Sを導入するとの情報を耳にし、早速レンタルして乗ってきました。
導入されたばかりかつ、会員先行Web予約期間の為、どうしても近隣の店舗では予約が取れず、なんと自宅から片道1時間、佐賀県の店舗まで借りに行きました。(笑)
佐賀ナンバーのレンタカーを運転するのは初です。(笑)
1月31日よりレンタル開始のアクアGR-Sですが、私は2月1日の午前中に予約を取り付け、おそらく「佐賀500わ40-93号」の1人目の客になれたかと思われます。
レンタル時のODOメーターはなんと17km!下ろしたてピッカピカの新車です。
アクアGR-Sですが、このモデルのさらに上に17インチパッケージなる持込登録車が存在します。
その名の通り、17インチタイヤを履き、専用剛性アップパーツや、専用ローダウン・チューニングサスペンション、強化ブレーキなどを纏った仕様となっています。
エンジン・モータ類は、GR-S、17インチPKG共にノーマル。
プリウス(20系)を始め、多くのトヨタの小型車に採用されているハイブリッドユニットだけに、熟成も進んでおり、とても自然なフィーリングです。
中期型アクアGを身内が所有しており、アクア自体には馴染みが深いですが、動力部分に関しては、マイナーチェンジで大きく変わった様子は感じられませんでした。
相変わらず、3気筒のようなエンジンサウンドも健在です。
GR-S専用メーカーオプションの195/50R16インチタイヤと、16*6Jホイール。
ちなみにGR-Sでも標準装備は、Sグレードなどと同じ185/60R15インチタイヤにスチールホイールとなっています。
17インチPKGでは、ポテンザRE050Aが新車装着タイヤとして装備されるようですが、レンタルしたGR-SにはヨコハマのdB E70が装備されていました。
調べてみると、ヴィッツからクラウンまで幅広いサイズが展開されている新車装着タイヤのようですね。
エコタイヤのように指定空気圧がパンパンということは無いようです。
当たり前ですが、バリ溝です。(笑)
50扁平ということもあってか、ややロードノイズは大きめでした。
フロントストラット、リアトーションビームのごく一般的な足回りの構成ですが、通常モデルと比べ、バネレートアップ、減衰力調整が施されており、フラットな乗り心地と楽しいハンドリングが実現されているのだとか。
バリバリの新車ということだけあって、足回りもめちゃくちゃ綺麗です。(笑)
レンタル開始時は、めちゃくちゃ硬く、まるでスポーツカーのような挙動に驚きましたが、距離を重ねて行くうちに馴染んできたようで、想像よりもマイルドな乗り味でした。
前期型、中期型は単純に動かない足回りのお陰で乗り心地が硬く、特にリアの突き上げ感が気になり、酷評されてしまう事が多かったようですが、GR-Sはよく足が動いている印象で、むしろ中期型Gよりも乗り心地が良く感じました。
後期型では通常モデルも剛性が高まっているようですが、さらにスポット溶接打点追加等のGR-S専用チューニングにより、非常に高い次元のボディ剛性が実現されています。
この辺りはメーカーチューニングカーだからこそ成せる技ですね。
もともと中期型でも同じような印象を持ちましたが、車線変更等の平行移動時に、ロール感が少なく、地を這うように真横に移動しているような挙動が魅力です。
ちなみにこちらもまだ馴染んでいなかったことが原因と考えられますが、直進安定性が著しく悪く、右にハンドルを取られる場面が多々ありました。
インターネットで調べると、アクアGR-Sに限らず新車ではよくあることのようです。
そのための慣らし運転があるのですね。
ぜひもう少し距離を走ったGR-Sも運転してみたいです。
GR-Sは通常モデルと比べて、バンパー分しか最低地上高が下がっていないため、特段車高を気にしながら運転する必要はありませんでした。
サイドから見ると、ややフロントの車高が上がり気味に見えてしまうのは不格好ですね。
ボディ剛性の高さは走行時のみならず、ドアの開閉時にも感じることができました。
意識してやや強めにドアを閉めないと、半ドアになってしまう確率が異様に高いのです。
車内の気密性の高さから、剛性の高さがわかります。
ボディカラーはメーカーオプションのライムホワイトパールクリスタルシャイン。
従来のホワイトパールクリスタルシャインと比べ、黄色みが減り、やや青みがかった粒子が含まれているのが分かりました。
赤(スーパーレッドV)、青(ブルーメタリック)、黄色(イエロー)など、シンプルながらカラフルなボディカラーが展開されているのもアクアの魅力です。
ブランノーブと合成皮革で構成された専用シート。
後部座席は、座面がバケット状となっており、ホールド性の高さが伺えます。
中期型では座面がどのような形状だったか失念してしまいましたが、後期型ではSグレードでも同様の座面が展開されているようです。
今回、GR-Sの後部座席に座る機会はありませんでしたが、中期型Gの場合は、足元のスペースはやや余裕がありますが、Cピラーへかけて傾斜するルーフの影響か、頭上のスペースが乏しく、圧迫感があります。
ヴィッツ(130系)と比べ、足元のスペースに関してはアクアに軍配が上がりますが、頭上のスペースはヴィッツの方が余裕があるかと思います。
リアドアにはウィンドウスイッチ横に小さな小物入れがあるだけで、ヴィッツ(130系)同様ドリンクホルダーは、真ん中にひとつだけ。
格納式のドリンクホルダーとなっていますが、プラパーツのみで構成されており、耐久性も心配です。
ラゲッジルームは申し分ない広さ。
また、荷室からワンタッチで後部座席を倒すことができ、より大きなものや長いものを積載することができます。
リアハッチは小さく軽量なため、開閉が容易にでき、サイドドアと違って半ドアになりにくい点が良かったですね。
インテリアはGをベースに、シルバーステッチやクロームメッキ加飾が施されています。
極めつけは専用フロントスポーティーシート。
カッコだけのシートではなく、ホールド性も高くしっかりとしたつくりです。
シートバックにはGRエンブレム付き。
GRロゴ入りの専用スタートスイッチ。
17インチPKGではアルミペダルとなりますが、GR-Sでは通常モデルと同じ樹脂製のペダルが採用されています。
ブレーキのタッチは、THS-Ⅱ搭載車の中ではマイルドな、アクアの特性がそのまま引き継がれているよう。
回生時の独特の電子音は健在です。
GRエンブレム付きのフロアマットはディーラーオプション。
1台分で\23,760-(税込)
電動パワステも専用チューニングが施されているようで、重めのフィーリング。
タイヤサイズが通常モデルに比べて大きくなっているゆえ、最小回転半径は5.7mとかなり小回りは効きません。この点は注意が必要となりそうです。
17インチPKGは5.8m。
いわゆるワインディングロードなどでは安定して走ることができますが、全体的にアンダーステア気味。
フロントシートの前後・上下移動は懐が深く幅広い体格の人が最適なポジションを取れそうでした。
ハンドルがもう少し下がってくれると申し分ないのですが…。
近年のBセグメントではもはや一般的ですが、運転席からフロントバンパーやボンネットの左側はほとんど見えず、車両感覚を掴むのにやや時間を要しそうではあります。
大きく傾斜したAピラーですが、ピラー自体はあまり邪魔になることはありませんでした。
ペダルまでの距離を短く取って運転する方は、フロントウィンドウが近すぎて圧迫感があるようです。
些細な点ですが、マイナーチェンジによりウインカーの電子音とリバース警告音が変更されています。
ウインカーの電子音はチープさが否めず、なぜ変更したのか疑問が残ります。
ルーフの内張りやバイザーもブラックで新鮮です。
1つのLEDでハイ・ロー2つの役割をこなすBi-Beam LEDヘッドライトは、インナーブラック化され精悍な印象。GR-S標準装備。
G'sのデザインと比べ、直線基調となった大型フロントバンパーはよりスポーティーな印象を与え、私はこちらの方が好みです。
サイドマッドガード、リアバンパーはG'sからのキャリーオーバー。
アイラインを描くようなポジションランプがおしゃれですね。
17インチPKGではフォグランプ下にLEDデイライトが装備されます。
通常モデルはハイブリッド車の証である青バッジがついているアクアですが、GR-Sは黒バッジになっています。
これだけでも印象が変わりますね。
今回アクアGR-Sを、1名乗車でエアコンフルオート使用、気温4~8℃の中およそ250km走行しました。
内訳は、交通量の多い34号線、200号線バイパス、3号線バイパス、比較的交通量の少ない県道17号鳥栖筑紫野道路、冷水峠、長崎道(久留米IC-佐賀大和IC)です。
THS-Ⅱは回生ブレーキで充電しつつモータで走行すればするほど燃費は伸びるので、実はそこそこの速度で流れ、頻繁に信号停車する3号線は低燃費なのです。
逆に長崎道を90km/hにクルコンを設定しトラックの後ろを走行していると、ずっとエンジンのみでの走行となるため、みるみると車載の燃費計の数値が悪化していくのがわかりました。
返却時の車載の燃費計は27.3km/l。満タン法では25.35km/lをマークしました。
正直もう少し伸びるかなと思いましたが、通常モデルと比べた時の車重増加やエコタイヤではない面など、少なからず燃費の悪化となる原因があることは事実ですね。
G'sからGR-Sへと置き換わり、よりスポーティーなキャラクターとなったアクアGR-S。
GRシリーズのエントリーモデル的位置づけであるGR-Sグレードではありますが、メーカーのコンプリートカーと呼ぶに相応しい車になっていると思います。
好みの問題ではありますが、スタイリッシュな外観に専用スポーティーシートなど、所有欲を満たしてくれる車だと思います。
初めてレンタカーを駐車場に停めてずっと眺めていたいと思う車でした。
参考文献
・トヨタ・アクア - Wikipedia
・トヨタ・NZエンジン - Wikipedia
・トヨタ アクア | 価格&グレード | G“GR SPORT・17インチパッケージ”/G“GR SPORT” | トヨタ自動車WEBサイト
・aqua_gr_spec_201711.pdf
・dB E70 YOKOHAMA(ヨコハマ)に関するパーツレビュー - みんカラ
・[新車レビュー]トヨタ アクア GR SPORT - YouTube
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