タイムズカーレンタル / 2012.10~ トヨタ・プリウス L  (DAA-ZVW30)

最終更新日:2018年2月11日


型式:DAA-ZVW30-AHXBB
トランスミッション:電気式無段変速機
全長:4,480mm
全幅:1,745mm
全高:1,490mm
ホイールベース:2,700mm
車両重量:1,310kg
車両総重量:1,585kg
エンジン型式:2ZR-FXE
エンジン種類:水冷直列4気筒 DOHC 16バルブ VVT-i アトキンソンサイクル
総排気量:1,797cc
圧縮比:13.0
燃料タンク容量:45L
最高出力:99PS/5,200rpm
最大トルク:14.5kgf・m/4,000rpm
モータ型式:3JM
モータ種類:交流同期電動機(永久磁石式同期型モータ)
モータ最高出力:82PS
モータ最大トルク:21.1kgf・m
JC08モード燃費:32.6km/l
最小回転半径:5.2m
タイヤ:185/65R15 88S
ホイール:15*6Jアルミホイール(ホイールキャップ付) 
サスペンション:ストラット(スタビライザー付き)/トーションビーム
ブレーキ:ベンチレーテッドディスク/ディスク
メーカー希望小売価格:2,230,000-(新車当時)


歴代3代目となる30系プリウスは、特殊な近未来カーというイメージをほぼ完全に払拭し、もはやトヨタのスタンダードといっても過言ではない存在となりました。
50系が登場した今となっては、先代モデルとなってしまいましたが、まだまだ色褪せていません。
実は散々トヨタ党と公言しておきながら、プリウスはタクシーの後部座席くらいしか乗ったことがありませんでしたが、この度タイムズカーレンタルで30系プリウス後期を借りる機会があり、550kmほど運転しました。
平成27年7月登録、走行約37,760km(平成30年2月5日現在)の最終型Lグレード(FF)です。


エンジンルームには、トヨタのハイブリッドシステム「THS-Ⅱ」が搭載されています。先代20系では1.5Lだったエンジンも1.8Lへとパワーアップ。
32.6km/l(LグレードJC08モード燃費)という驚異的な燃費と、2.4Lクラスの動力性能を誇ります。

THS-Ⅱ搭載車は、アクアGR SPORT(10系後期)カローラフィールダーHV(160系中期)シエンタHV(170系)と最近の1.5Lモデルは運転した経験がありますが、1.8Lモデルは初です。
やはりエンジン自体の300ccの差も然ることながら、モータ単体でも20PS程出力の優るプリウスは、それらと比べても動力性能が秀でていることが、アクセルを踏んだ瞬間にわかりました。
1.5Lハイブリッド車と比べると、かろやかに加速してくれます。
低速巡航時はモータだけでの走行も可能で、力が必要となる場面等ではエンジンが始動します。セルモータの音が無くエンジンが始動するので、走行中にエンジンがかかったことに気が付かないこともしばしば。
しかし、停車時や低速走行時、後退時等はエンジン始動時の急なエンジン音と、「ドンッ」といったショックに驚くこともありました。
後退時のエンジン始動のショックは精神衛生上あまりよろしくありませんね。
アイドリング音も大きめです。

550km走行のうちほぼすべてエコモードを使用しましたが、あまり非力さが気になる場面もなく、意外にもすいすい走ってくれました。
トヨタの小型実用車に採用されているNZエンジンより一回り大きく、一世代新しいZRエンジンが搭載されていますが、粗悪なエンジンサウンドは健在です;


THS-Ⅱ搭載車には、エコドライブモニターなるものが装備されており、一目で回生エネルギーが蓄えられていることや、モーターのみで走行していることなどが分かるようになっています。
やはりこういうものが可視化されていると、どうしてもPWR(パワー)ゾーンに入らないようにと心がけてアクセル操作をしてしまい、パワー不足を感じることに…。
流れの速い幹線道路などでは、どうしても加速時はPWRゾーンまで目盛りが行ってしまうようなアクセル開度で加速しないと流れに乗れないのですが、ついエコドライブモニターを気にしてしまって思い通り踏めないなんてことも。
もちろん表示を切り替えて、このインジケーターを表示しないこともできます。


タイヤサイズは185/65R15。グレードにより195幅となるようです。
ちなみにグッドイヤーの低燃費タイヤGT3が標準装備となっていたようですが、この車は交換されていました。
ツーリングセレクション等に設定される17インチアルミホイールはなかなかスタイリッシュですよね。
15インチも前期・後期と意匠は異なりますが、アルミホイールの上にホイールキャップがついている少し不思議な構造となっています。
これも燃費向上に一役買っているのでしょうか。


30系プリウスは特に前期が非常に乗り心地が悪いと酷評の嵐だったそうですが、後期になって幾分か改善されたようです。
ただやはり少し乗っただけで、特にリアの足の硬さは気になります。
それなりのバンプやギャップはショックが動いて吸収しているようではありますが、ある一定以上の力が加わった時には大きな衝撃がありました。
また路面状況に依存しますが、一般道、高速道路共に法定速度をやや超える速度域あたりから足の動きが収まらずに船のような挙動が顔を見せる場面がありました。
この辺りの挙動はカローラフィールダーHV(160系)とよく似ています。

ボディ剛性の低さを指摘されることも多かったようですが、私は必要十分だと感じました。


また、賛否両論ある回生ブレーキによるブレーキペダルのタッチの問題ですが、やはりプリウスに至っても慣れが必要かなという印象です。
回生ブレーキ特有のクセがやはりあり、カックンブレーキになりやすい傾向にあります。
タッチは良好で効きもまずまずですが、完全に停車する際の扱いにやや慣れが必要です。

フットレストがある点も好評価。


ボディカラーはスーパーホワイトⅡ。
20系より継続して採用されているトライアングルシルエットが特徴的です。
外観とは裏腹に、想像以上に室内空間は広く、死角も少ないことに驚きました。

全幅が1,745mmと3ナンバーボディを持つプリウスですが、Bセグメントコンパクトカーよりも見切りが良く、非常に運転しやすく驚きます。
A・Cピラー共に傾斜が大きなボディですが、意外にも死角が少なく車両感覚を掴むのに時間を要しません。
狭い道路での幅寄せ等も苦にならないレベルです。
近年、自動車学校の教習車に採用されることも多いプリウスですが、見切りの良さや運転のしやすさという面から見ると、コンフォートに次ぐレベルと言っても過言ではないかもしれません。


後部座席は全く利用する機会がなかった為特筆することはありませんが、Lグレードのみリアセンターアームレストの設定はないようです。
また、グレードに依存するのかどうか確認できませんでしたが、フロントシートバックポケットや、リアドアのカップホルダーなどが無い点もやや気になりました。


前述のトライアングルシルエットにより不思議な荷室空間となっていますが、容量はかなり大きめです。
また、後部座席も簡単に折りたたむことができフルフラットとなるため、かなりの荷物を積むことができそうです。
リアハッチの窓が大きなことさえ気にならなければ、車中泊もできそうです。


またさらにトランクマットの底部にはトランクボックスが標準装備されています。
強度面の問題からか仕切りにより幾つかの部屋に区切られており、構造上大型のものは収納できませんが、いざという時のためにあると便利かもしれませんね。


バットレスタイプと呼ばれるセンターコンソールを採用したことにより、運転席、助手席のウォークスルーはできませんが、前席はどちらも比較的大型でサポート性もよく、長距離ドライブでも疲れを感じにくい印象でした。
センターメーターにはスピードメーターやガソリンメーターと共に、エコドライブモニターが一体化しており、ハンドルのボタンから表示を切り替えることができます。
また、些細な点ですが、ハンドルのボタンからエアコンの外気と内気を切り替えることができるのは良いなと思いました。


良い意味でも悪い意味でもよく話題となるシフトセレクターですが、非常に操作性は良いです。気持ち良く動きます。
また、走行中に軽く手前に引くことでBレンジへと入れることができるのも、このシフトセレクターならではです。
ただやはり操作には慣れが必要なのと、ぼーっとしていたり慌てていたりするとRレンジとDレンジを入れ間違えてしまう可能性は否定できません。
固定観念的な部分もあるのかもしれませんが、やはり通常のATシフトセレクターと比べるとシフトミスの誘発率は高いのではないのかと思います。
操作感は本当に気持ち良いんですけどね。

また、Pレンジはボタンになっており、なおかつパーキングブレーキは連動しておらず、別個にフットペダルを操作することになるため、初見では理解するのに時間がかかることもありそう。
現に私も、クラウン(180系/200系ほか)のようにフットペダルでパーキングブレーキをかけ、解除はシフトセレクターそばのPボタンかと勘違いしてしまい、手こずりました(笑)


夜間でもルームランプの中央にある小さなライトが、シフトセレクター付近を常時照らしてくれており、操作ミスをできるだけ軽減しようという考慮がなされているようです。
サングラスボックスが標準装備されているのも好印象。スズキ車でよく見かける位置にあります。

また、ハザードボタンが非常に押しやすい位置にあるため、サンキューハザードが捗ります。(笑)


こちらは友人のS2000(AP)のセンターコンソールですが、
プリウスもインスパイアされたのでしょうか(?)


ハンドルは非常に軽くまるでカローラのよう。
狭い駐車場での切り返しなども、見切りの良さと相まって苦になりません。


センターコンソール下部の収納スペースは、一見無理矢理感がありますが、想像以上にあると便利です。
携帯や財布を置いておくのに最適でした。
逆にシフトセレクター手前のドリンクホルダーは、後期型よりフタ付きとなったそうですが、シフトセレクター操作時にフタが引っかかったり、ドリンクを入れている際にはドリンクが邪魔になったりと、位置的に問題ありです。
他グレードではコンソールボックス内にドリンクホルダーがあるようですが、幾分かマシなのでしょうか。


最近のトヨタ車では一般的な助手席アッパーボックスはやはり便利です。
ボックスティッシュも難なく収納できました。

Lグレードの最大の欠点としては、シートリフターの設定がありません。
ハンドルのチルト機能とテレスコピック機能はあり、動作幅もそれなりにありますが、シートは前後の移動と背もたれの移動のみの4Wayシートが採用されています。
本体価格200万円を超える車なだけに、まさかシートリフターが無いなんて微塵も思わなかったため、必至にシートの周りを探しましたが見つからずに驚きました。
幸い私は運転に支障が出るほどのことはありませんでしたが、中古車でプリウス(30系)を検討される場合はこの点留意しておく必要が十二分にあると思います。


ヘッドライトはオートライト機能付きハロゲンライト。
やや暗いかなと思う程度の一般的なハロゲンでした。
上位グレードではHIDやLEDの設定もあるようです。
50系では全車Bi-Beam LEDヘッドライトが標準装備だとか。


今回550km程度走行した後に、ガソリンスタンドに立ち寄った際のエコドライブモニターの燃費表示がこちらです。
さらに満タン法で計算したところ、およそ20L給油し、27.5km/lをマークしました。
高速道路や混雑した市街地、深夜の田舎道や勾配の大きな峠道などさまざま条件の元、1~2人乗車でエアコンフルオートで走行しました。
特段燃費走行を心がけたわけではなく、普段通りの運転でこの数字は、とりあえずプリウスを買っておこうという層が一定数いることを証明しているのではないでしょうか。

#今日のプリウスなんてハッシュタグが存在し、全国のプリウス乗りがSNSで晒されている世の中ですが、これだけ売れている理由は乗ってみないと分からないと思います。
車に非常に拘りがある人や、エコカーなんて興味無い、という人には面白味の無い車かもしれません。
しかし、プリウスは前述しましたが、見かけによらず想像以上に死角が少なく、ハンドルが軽く、挙動もマイルドで、かつ、適当に運転しても到底普通のガソリン車では太刀打ちできない低燃費を達成できてしまうんです。
正直型落ちの30系ですが、欲しいと思ってしまうほどの車でした。

現行の50系では、リアサスペンションがダブルウィッシュボーンとなり、また新プラットフォームの採用により剛性も大幅に向上したとのことで、比べ物にならないくらい乗り味が良くなったようですが、燃費を追求するあまり動力性能が劣ってしまったとか。
ぜひ新型も運転してみたい次第です。

追伸:

その後再びプリウスを借りる機会があり、801kmを走行しました。
今回、数年に一度と言われる猛烈な寒波に襲われた2月の上旬にレンタルしたため、積雪路や凍結路もあり、さらには事故渋滞に2時間も巻き込まれるなど非常に厳しいコンディションとなりました。
車載の外気温計で-5℃~8℃の中、1~2名乗車で高速道路、ワインディング道路、市街地などを走行しました。
2時間の渋滞中も含め、ほぼすべて24.5℃でエアコンもフルオート使用したため、燃費は満タン法で20.83km/lしか伸びず…。
730kmほど走行したところで給油ランプが点灯し始め、800km走行で航続可能距離が0km表示となりました。
満タン時では900km弱の航続可能距離が表示されるため、渋滞の影響もあってか今回はずいぶんと伸び悩んだ印象です。
しかし航続可能距離0km表示になってから、給油機のオートストップまで給油しても38.5Lしか給油されず、まだ5L程度は余裕があったと見られます。
大雑把にですが、航続可能距離が0kmになってもまだ100kmほどは走ることができるかもしれない、と考えても良さそうですね。

しかし、今回は700~800km走行する予定があったためプリウスをレンタルし、燃費に期待していたのですが、渋滞や寒波の影響で想像以上に伸び悩み残念な結果となってしまいました。

参考文献
価格.com - プリウス 2009年モデル Lのスペック・仕様(2012年10月22日発売) - 自動車カタログ・価格比較
トヨタ・プリウス ZVW30 - Wikipedia
プリウス
トヨタ・ZRエンジン - Wikipedia

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