トヨタレンタカー / 2015.6~ トヨタ・ヴィッツ 1.0F (DBA-KSP130)


型式:DBA-KSP130
トランスミッション:自動無段変速機(Super CVT-i)
全長:3,945mm
全幅:1,695mm
全高:1,500mm
ホイールベース:2,510mm
車両重量:970kg
エンジン型式:1KR-FE
エンジン種類:直列3気筒DOHC
総排気量:996cc
圧縮比:11.0
燃料タンク容量:42L
最高出力:69PS/6,000rpm
最大トルク:9.4kgf・m/4,300rpm
JC08モード燃費:21.6km/l
最小回転半径:4.5m
タイヤ:165/70R14
サスペンション:ストラット/トーションビーム
ブレーキ:ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング式ドラム
メーカー希望小売価格:1,290,000-(新車当時)


先月、友人3名と隣県へ旅行へ行くためにトヨタレンタカーのP1クラスを車種指定無しで借りました。
密かに、後期型の配車を期待しておりましたが、願い叶わず中期型…。
130系は、過去に前期型1.3ジュエラ、中期型1.3Fを運転した事がありますが、1.0Fは初体験です。


今回お借りしたヴィッツは、平成28年8月登録の1L、FFの1.0Fグレード。
2014年に行われたマイナーチェンジ後のいわゆる中期型で、2015年6月の一部改良を受けた後のモデルです。
この一部改良では、プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームなどから構成されるトヨタセーフティセンスCが設定され、Fグレードはメーカーオプション、その他グレードは標準装備されました。
トヨタレンタカーの車両ということで、メーカーオプションであるセーフティセンスCが装備されています。
お借りした当初のODOメーターは35,205kmを指していました。
成人男性4名乗車で、一般道をおよそ270km走行しました。


1L車に搭載される1KRエンジンは、ダイハツが開発、生産を担当しており、トヨタの小型車に多く搭載されている3気筒エンジンです。
登録車の3気筒エンジンといえば日産・ノート(E12)を始めとする、日産の小型車にも多く採用されていますが、1KRエンジンも負けず劣らず、不快なエンジンサウンドを奏でます。
振動の多さは、4st3気筒という構造がバランスが悪く、仕方がないのだとか。
ちなみにアイドリングストップ機構はありません。

アイドリングから加速時にかけてこそ下品なエンジンサウンドが気になりますが、ひとたび速度が乗り、回転が落ち込んでくると意外にも静か。
エンジンサウンドのみならず、ロードノイズや風切音等、静音性は高く感じました。


タイヤサイズは前後共に165/70R14。
70扁平ということもあり、乗り心地は柔らかめです。


サスペンションは、フロントマクファーソンストラット、リアトーションビームと一般的なFF小型車の組み合わせ。
全体的に、トヨタ車っぽいゆったりとした動きです。
リアの突き上げ感も少なく、むしろふわふわとした印象を覚えました。
この辺りは個人の好みによる部分もありますが、私はゴツゴツした足回りよりもふわふわとした足回りの方が好きです。
攻める車では無いですしね。


全長が4mにも満たないコンパクトなボディは取り回しの良さが利点ですが、傾斜の大きなAピラーや、高めに設定されたウエストラインなどにより、やや車両感覚が掴みにくいのは事実です。

ドアはとても優しく閉めても、半ドアにならずにきちんと閉まるのは好印象。
トヨタレンタカーは禁煙車でもドアバイザーがついている点も良いですよね。


おまけ程度と思われがちな後部座席ですが、実は意外と広く、足元にも余裕がありました。
シートの座面も柔らかく、ホールド性こそありませんが、乗り心地は悪くありません。


しかし後部ドアにはドリンクホルダーは無く、センターコンソールの後席寄りに設置されている小物入れ等を活用するしか無いのはやや不便。


後部座席の乗員のスペースを確保しながらも、荷室は広め。
一般的な用途であれば、荷室の広さに不満が生じることは無さそうです。
リアハッチも弱い力で開閉できる点が良かったですね。


なにかと酷評されることの多いインパネですが、やはり安っぽさは否めません。
同価格帯のマツダ・デミオ(DJ3FS)と比べると差は歴然です。
価格帯を考えると、決して不便な点などは無いのですが、やはり素材の違いや色使いによるものなのでしょうか。
上質感やおしゃれを目指すデミオとは対極の、実用車といった雰囲気です。


前席は、ヘッドレスト一体型の新骨格を採用したシートが採用されており、ホールド性の高さがウリだとか。
一見不格好にも見えますが、座面のうねりがホールド性の向上に一役買ってそうではあります。
Fグレードではアームレストの設定は無いようです。


トランスミッションは定評のあるSuper CVT-iが組み合わされています。
エンジンが非力ということもあってか、ゼロ発進時はやや高い回転域を使いますが、日常域ではとても静かでスムーズでした。
しかし低中速域からの再加速時のショックはやや大きめ。
この辺りの挙動は、トヨタに限らずCVT全般の課題のように感じます。


先代(90系)まで採用されていたセンターメーターは当代より廃止。
シンプルすぎるメーターも酷評されているようですが、私は変にごちゃごちゃしたものよりも視野性が高く好印象です。
上級グレードではスピードメーターの左隣にタコメーターが装備されるようです。

ハンドルのレスポンスもゆったりとしており、足回りと相まって落ち着きのある動きです。
アイドリング時にハンドルがブルブルと振動している点は気になりました。


ライト点灯時にはオレンジ色に発光します。
トヨタ車は個人的にグリーンのイメージが強く、オレンジは珍しく感じました。
同世代の車ですと、カローラアクシオ/カローラフィールダー(140系)も、ライト点灯時にはオレンジ色を基調とした発光をしますね。


アクセルとブレーキの感覚はやや広めにとってあり、フットレストはありません。
フロントディスク、リアドラムブレーキによって構成されていますが、ブレーキのタッチは非常にマイルドで、ストロークも大きめです。
タッチがマイルドなことにより操作性は良いのですが、ブレーキの容量が小さいゆえか、4名乗車時にはやや不安感を覚える場面がありました。


カローラフィールダー(160系)にも装備されていましたが、未だにハンドル右横にコインホルダーがあるのは良いですね。
その真下にETCがビルトインされており、いよいよコインホルダーの役目が限られてしまっているのも面白いポイントかと思います。
上級グレードではキーレススタートのプッシュスタートスイッチなどへと化けるのでしょうか。


ワイパーは、ウオッシャーノズル一体型のシングルワイパーが採用されています。
拭き取る面積は広く、全く問題ありませんでした。
ウオッシャー液が飛び散らないのもGOOD。
かつてのパノラマワイパーのような伸縮式ではありません(笑)


今回、4名乗車でエアコンは常にON。コンビニ停車時などアイドリング時間は多めで、気温-2℃~8℃の中、270kmほど走行しました。
片側1車線の国道や、ワインディングロード、温泉街等を走行し、満タン法で19.06km/lの低燃費をマーク。
乗員が少なかったり、アイドリング時間が短かったりした場合、20km/lの大台突破も容易そうです。

ブベベベといった下品なエンジンサウンドは気になるところではありますが、1L車の燃費の良さは魅力です。

参考文献
トヨタ・ヴィッツ - Wikipedia
トヨタ・KRエンジン - Wikipedia
かつて広く採用されていた1本ワイパー(シングルワイパー)…なぜなくなったのか?
ベンツ1本ワイパーのしくみ - YouTube
ヴィッツ

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