ベイビー・ドライバー(2017)



映画公開前に冒頭の6分間をYouTubeで公開してしまうという大胆なプロモーションを行ったことで話題となった、2017年公開の映画ベイビー・ドライバー。
赤いスバル・インプレッサが激しいカーチェイスを繰り広げるシーンはインパクトがあります。

先日ふと立ち寄ったTSUTAYAの準新作レンタルコーナーでランキング1位に鎮座していたこの作品。
めったに映画をDVDで借りて視聴することはないのですが、ちょうど1年ほど前にインターネットで見た冒頭の6分間のインパクトと、車好きが高じて(?)レンタルしてみることに。

(こいつ車だけじゃなくてDVDも借りんのかよというツッコミ待ちではありません…)

一切の前情報無しでの視聴だったため、ワイルドスピードの亜種のような感覚で見始めましたが、まるでミュージカルのような音楽ありきの映像に、テンポ良いストーリー展開。
気がつけば釘付けになっていました。

序盤は銀行強盗の「逃がし屋」として凄腕ドライビングテクニックで追っ手から巻くシーンが中心で、トランスポーターのような印象も受けましたが、徐々に明らかになっていくベイビーの過去や、次から次へと起こる問題。

不用意に人を傷つけることを好まないベイビーが、終盤では執念の如くバディを襲うシーンは恐怖すらをも感じました。

映画全体を通して、カーチェイスシーンはもとより、ヒロインデボラとの絡みや、銃撃シーンまでもが、音楽に合わせて展開されるのは珍しくもあって印象的です。
音楽に合わせて銃撃音が鳴り響く映画ってなかなかありませんよね。

愛する女性を失って気が狂ったかのように暴走しだすバディ、一度はベイビーのことを見限ったが最期には身を挺してベイビーを守ってくれたボスであるドクなど、キャラクターの人情味も語らずにはいられません。
特にドクが終盤にベイビーとデボラを逃がすために、自らの命を犠牲にしてまで守ってくれたシーンが、私としては一番グッと来ました。

また、ベイビーは最終的には逮捕されてしまうのですが、裁判での証言台に立ったベイビーとの関わりを持った人たちの証言も、一連のストーリーに引き込まれているからこそ感動してしまいます。

ただのカーアクション映画かと思いきや、記事冒頭のポスターに出てくる4人は死んでしまうというある意味衝撃の作品でもありましたが、カーチェイスや銃撃戦があって、笑いあり、恋人との愛や人情味も溢れる、(主要人物が4人も死んでますが)最終的にはハッピーエンドとなるザ・洋画といった内容でした。

113分という手頃なサイズでもあり、そこまで難しく考えて見る必要もなく、かといって見たことを後悔することはない良作です。

私は洋楽に疎いためすべての挿入歌は分かりませんでしたが、劇中で音楽について語るシーンや、ベイビーやデボラといった名前がタイトルに含まれた音楽の話なども盛り込まれており、この辺り詳しい人はより楽しめると思います。

ちなみにインプレッサは冒頭でしか登場しないため、インプレッサ目当てで見てはいけません…。

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