タイムズカーレンタル / 2013.6~ 三菱・eKワゴン M (DBA-B11W)


10月も終わり、2017年も残すところあと2ヶ月となりました。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。

私はといいますと、先日のN-WGNに続き、自身二度目となる軽自動車をレンタルして500kmほど運転しておりました。
三菱と日産による合弁会社NMKVによって開発され、三菱から販売されている三代目eKワゴンの初期型、標準グレードMです。
日産から販売されているモデルとしてデイズがありますが、基本設計は共通しています。


平成26年7月登録と少し古めの個体となっており、ODOメーターはちょうど5万kmを指していました。


デイズといえば走らないことで有名ですが、残念ながら前評判通りの走行性能でした。
過去に三菱が製造・販売していたi用の可変バルタイ・リフト機構を備えた3B20エンジンの改良版とCVTの組み合わせですが、ミッションの制御が燃費重視なためか加速性能がかなり劣る印象を覚えます。
eKワゴンのハイトワゴンモデルであるeKスペースや、その日産版デイズルークスは複数回助手席に乗せてもらったことがありますが、それらと比べると幾分かeKワゴンの方がマシではあります。

eKスペースは主に発進加速時にクラッチが滑っているような感覚ですが、eKワゴンは単に非力なイメージです。
スロットルのレスポンスが悪く、トルクの出る回転数をあえて外しているかのような制御により、エコマークが3つ点灯する発進加速では路線バスにすら煽られる始末です。


かといって踏み込めば踏み込むだけ加速するといったわけでもなく、全回転域で非力さは否めません。
多車線道路での追い越しや、高速道路での合流などは文字通りベタ踏みですが、それでも困難を極めてしまう場面もあり、次第に追い越しは諦める運転となってしまいました。
同じ3気筒660cc自然吸気でも、ホンダ・N-WGNとは走行性能においてとても大きな差が感じられました。


eKワゴンは走行性能だけでみると、競合他車に劣っている部分が多いかもしれませんが、内装の質感や、乗り心地はクラストップレベルのクオリティを誇っているといっても過言ではありません。
むしろこちらがウリなのでしょう。
インパネ周りのプラスチックパネルは今となっては当たり前ですが、タッチパネル式フルオートエアコンの軽自動車への採用はeKワゴンが初だそうです。
また、ダッシュボードの樹脂の質感やチリも、軽自動車トップレベルの高級感かと思われます。
eKワゴンに限ったことではありませんが、最近は標準グレードですらコンパクトカーより一回りも二回りも質感の高いインテリアとなっており、軽自動車が売れる現状も頷けますね。


Aピラーは比較的寝ており、三角窓があるもののピラーによる右前方の死角はやや多め。
ルーフが低かったり、シートの高さに対してダッシュボードやハンドルの位置が高いこともあってか、軽自動車の中では車両感覚の掴みにくい方と評価されることが多いようですが、私個人的にはN-WGNよりもむしろ運転しやすく感じました。

しかしながら左ミラーには補修跡もあり、ユーザーの全体的な評判としては「寄せにくい車」だそうです。私はあまりそう感じる場面はありませんでしたが…。

小型FF車としては珍しくリアが跳ねない足のセッティングになっているようで、かつフロントもシャープさとはかけ離れたずんだれた(?)ような味付けのため、非常にマイルドな乗り味でした。
ハンドルも軽く全体的にふわふわとしている印象で、正しいかはさておき、私としては軽自動車版カローラという表現がピシャリとくるかなあと思いました。

この辺りは非常に個人の好みによって分かれるところではあると思いますが、私個人としては、無駄に硬い車より全然好印象です。
動力性能は酷評されることの多いeKワゴン/eKスペース、デイズ/デイズルークスですが、市場を見ると常に上位をキープしており、こういった部分が評価されているのかなと思います。


マイナーチェンジで廉価グレードにもキーレスエントリーが標準装備されるようになったようですが、初期型では標準グレードですらキーレスエントリーが標準装備でなかったのはある意味驚きですね。
恥ずかしながら、人生で初めて車に鍵を差し込んで施錠・解錠をしました。
キーレスエントリーが当たり前になっている今では、大したことないようでずいぶんと不便を感じるものです。


非常にシンプルで視野性抜群のメーター周りも良かったのですが、なぜか外気が華氏表示…。
摂氏表示への変更方法は分かりませんでした;

そして三菱車特有なのでしょうか?
ハイビームへの切り替えは基本的に国産車はウインカーレバーを手前に引くとパッシング、奥へ押すとハイビーム固定だと思い込んでいたのですが、eKワゴンは手前に軽く引くとパッシング、手前に強く(二段階)引くとハイビーム固定で、これに気がつくのにしばらく時間がかかりました。
強引にウインカーレバーを奥へ押し込んで折っちゃうところでした…(笑)

標準グレードのハロゲンヘッドライトが意外に明るかったのも良いポイント。


燃費は満タン法で19km/l後半をマーク。
N-WGNの時にも思いましたが、比較的アクセル開度が大きい運転でも、普通車の純粋なガソリンエンジンでは考えられない燃費を平然とマークしてくる最近の軽自動車には本当に驚かされます。
この辺りも軽自動車が売れるポイントですよね。

当時の新車価格は115万7,000円。
現行型の標準グレードMは115万5,600円と、装備が充実していながら据え置きどころか値下がりしています。
残念ながらこのブリリアントターコイズメタリックは廃止されてしまったようです。

やはり性能面でも価格面でもN-WGNに劣ってしまっている感は否めませんでした。
もう少しエンジンやミッションの質感や制御を磨けば、まだまだN-WGNレベルへと達することができる可能性は秘めていると思います。
もしかしたらマイナーチェンジで、もっと良くなっているのかもしれませんし、機会があればぜひ試乗したい次第であります。
スズキ・ワゴンR(MH35S)など乗ってみたい軽自動車もあるのですが、なかなか新しい軽自動車を車種指定して借りれるレンタカー会社が無いのが悔やまれます。

参考文献
三菱・eK - Wikipedia
三菱 eKワゴン(2013/6~2014/4) 660 M(CVT 4人乗り) グレード詳細|自動車カタログ【オートックワン】
グレード&価格 | eKワゴン | 軽自動車 | カーラインアップ | MITSUBISHI MOTORS JAPAN

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